遺言執行者の報酬は、遺言書に定めがない場合、遺言執行者と相続人の間の話し合いで決める事も出来ますが、合意に至らない場合は、裁判所に決めてもらうことも出来ます。
なお、「報酬」とは別に「遺言執行にかかった費用(相続登記の登録免許税・預金の解約に関する費用等)」は相続財産が負担することになります。

遺言執行者に対する報酬付与の申立ての方法

申立人(申立てができる方)
遺言執行者
申立先
遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
申立てに必要な費用
遺言書1通につき収入印紙800円分

※その他、家庭裁判所が手続きを行う際に使用する郵便切手を納めなくてはいけません。必要な郵便切手の種類・数は、各家庭裁判所で異なるので事前確認が必要です。

申立てに必要な書類
  • 遺言者の死亡の記載のある戸籍謄本
  • 遺言執行者の住民票又は戸籍附票
  • 遺言書写し又は遺言書の検認調書謄本の写し
  • 遺言執行報告書,遺産目録,遺産に関する資料

※その他、各家庭裁判所によって必要書類が異なる場合がありますので事前確認が必要です。

申立て時期
遺言執行終了後

遺言執行者に対する報酬付与の申立ての際に重要視されるのは、どのような遺言執行をしたのかです。煩雑な遺言執行であったとしても、そのことを裁判所に書面でうまく伝えられなければ報酬額には反映されないでしょう。
遺言執行者に選任された時点で、報酬付与の申立てをすることを検討している場合は、遺言執行日誌のようなものを作成し、遺言執行の内容を書面で上手に裁判所に伝えられるようにしておきましょう。